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10周年記念講演会開催報告(2017年6月30日)

2017.07.21

去る6月30日に、東京大学弥生講堂にて弊センター開設10年を記念し、10周年記念講演会を開催しました。

カビにかかわる相談が最近は広範になりつつあることを反映してか、200名ほどが参加され、参加者
の分野も医学、検査機関、建築、食品、飲料、繊維、研究機関、大学等々、実に多岐にわたっていました。

今回の演題は、衣食住のほか、健康、化粧品、苦情相談、カビ周辺のトピックス等からなり、
各講師は長年の経験と専門性を生かし、短時間の中での簡潔な講演に組み立てておられました。

質疑時間でも活発な質問が交わされ参加者の意識の高さが窺えました。
また、ロビーでは、今回初めての試みとして団体会員企業による展示を行い、多くの人が見学されていました。
講演後の情報(名刺)交換会にも、講演会参加者の7割近くが参加され、熱心にまた和気あいあいと
情報交換され、その後の会合を約すなど有意義に過ごされているのが印象的でした。


※以下、各演題でのワンポイントを記載します。 

1.カビ対策を考慮した施設設計と環境維持 (中央設備エンジニアリング 野々村和英先生)
  →食品工場の空気除菌の必要性と品管対策は現場の管理の重要なテーマであると結ばれた。

2.民間企業での微生物品質保証の仕事から学んだこと-30年を振り返りながら-
                  (前サントリービジネスエキスパート 天野典英先生)
  →微生物トラブルは製造業にとって極めて深刻であり、民間企業にあっての経験をベースに
   説得力のある講演をされた。

3.話題のカビ毒とカビ毒汚染防除のはなし (東京大学 作田庄平先生)
  →カビの産生するカビ毒全般を紹介され、なかでも重要なアフラトキシンの制御研究の動向の
   報告が行われた。

4.ばい菌とカビ      (元国立医薬品食品衛生研究所 三瀬勝利先生)
  →共生細菌叢人の免疫を強化してくれるので安易な抗菌薬の使用は慎むべきという警鐘を与えて
   くれた講演であった。

5.カビとアレルギー性疾患  (国立病院機構相模原病院 福冨友馬先生)
 →カビによるアレルギーを臨床の立場からわかりやすく紹介していただき、見えないカビによる
   健康被害にも注目してほしいと結ばれた。
 
6.微生物制御における次亜塩素酸の先進的活用技術 (三重大学 福﨑智司先生)
  →長年の塩素剤研究を総合的に講演され、消毒の持つ本来の意味についても言及された。

7.化粧品のカビトラブル事例報告  (微生物技術アドバイザー 浅賀良雄先生)
  →化粧品業界で微生物管理のあり方、検査のあり方など現場指導されている中からカビ事例に見る
   変遷をふれ、安心できる化粧品管理のあり方をまとめられた。

8.小売・流通で発生しているカビ発生事故事例報告
           (生活協同組合連合会コープきんき事業連合 日野亮一先生)
  →生協でのカビ発生事例を詳細にかつ具体的に紹介され、製造者に食品管理のあり方の重要性を
   今までの現場経験から説かれた。またカビ検査の迅速検査方法を問われた。

9.カビ相談センターの活動と今後の展開~これまでの10年そしてこれから~  
                      (カビ相談センター 高鳥 浩介)
  →弊センター設立の経緯を述べ、業務内容、具体的な活動内容を紹介し併せてカビ知識の普及に
   邁進することを含め今後の活動方針を説明した。

検査・試験をご希望の皆様へ:窓口案内

2017.07.14

カビに関する検査や試験に関してのご相談は
技術研修所(03-5499-2631)へお願い致します。

技術研修所:03-5499-2631
事 務 局:03-6421-9165

2017年 取材および監修一覧

2017.07.04

以下の取材等をお受け致しました。

・読売新聞 2017年2月6日号
・読売新聞 2017年5月11日号
・日経新聞 『NIKKEIプラス1(カラダづくり)』 2017年5月27日号
・朝日新聞 『(ののちゃんのDO科学)カビはどうやって生えるの?』 2017年6月3日号
・朝日新聞 『梅雨時 風呂カビどうする?』2017年6月8日号
・月刊誌 『オレンジページ』 2017年6月号
・月刊誌 『ミセス』 2017年6月号
・フリーペーパー雑誌 『Pacoma』 2017年7月号
・インターネットサイト 『マイカラット』
・季刊誌 『LISN』(図書資料のカビについて) 2017年6月夏号
・テレビ放送 『TBSサタデープラス』 2017年6月3日放送